公益社団法人 日本表面真空学会



会長からのご挨拶

公益社団法人 日本表面真空学会 会長 荒川一郎

 本年2019年5月より会長を務めております荒川です。どうぞよろしくお願いいたします。
 公益社団法人日本表面真空学会は、2018年4月に旧公益社団法人日本表面科学会と旧一般社団法人日本真空学会が合併して出発し、すでに1年が経過しました。この1年間は元の二つの学会の事業・活動をいかにまとめていくか苦労してきましたが、それも元々の両学会のアクティビティの高さゆえと理解すると、本学会のこれからの活動を想像して、頼もしくも感じます。一周年の総会は5月18日に開催され、当日の特別講演会では梶田隆章先生に「KAGRAと重力波天文学」と題して、重力波観測に関わる真空科学・表面科学のお話を伺いました。

 あらためて、本学会の活動をご紹介いたします。図をご覧下さい。二つの学会が合併して、大変広い分野を覆う学会となりました。表面科学と真空科学は元々密接な関係を持っていたのですが、それぞれの分野から派生する様々な領域が、一つの学会の守備範囲に含まれたと申し上げて良いでしょう。関係する他学会も多岐に渡ります。また産業界との関係も同様です。これらの広い分野で、それぞれの会員の研究活動を活性化する場としての役割はもちろんのこと、人材教育と社会貢献にも頑張って行く所存です。
 国際的な活動をご紹介します。まず、本学会が主催している国際会議にISSS (International Symposium on Surface Science) があります。3年に一度、開催地は日本国内ですが、海外からの参加者が多く、表面科学分野の国際会議として地位を確立しています。次のISSSは第9回となり、2020年11月15-19日に四国の髙松で開催されます。もう一つは、IUVSTA (International Union for Vacuum Science、 Technique and Applications) の一員としての活動です。IUVSTAは、31の国・地域の真空・表面科学分野の学協会の連合体で、まさに図に示した本学会の守備範囲と一致する研究分野をまとめる国際機関です。IUVSTAは様々な国際会議の開催母体となっていますが、その内の最大のものは3年に一度、世界のどこかで開催される IVC (International Vacuum Congress) です。2019年7月にスウェーデンのマルメで第21回IVCが開催され、次の第22回は2022年9月に札幌で開催されます。本学会はそのホストとして責任を負っており、3年後の会議を成功に導くべく頑張っております。この他にもIUVSTAの関連ではVASSCAA (Vacuum and Surface Science Conference of Asia and Australia)と言う中規模の国際会議があります。VASSCAAは日本が音頭をとってスタートした会議で、本学会が深く関わっています。また特定の研究課題に特化したIUVSTA workshopと言う小規模な研究集会の企画・実施も積極的に行っています。
 このように、日本表面真空学会は表面科学と真空科学に関わる総合的な、かつ国際的な学会として活躍しております。個人会員の皆様には、活躍の場を拡げ、知識の多様化と深化を図る場としていただきたいと思います。産業界から参画される企業の方々には、表面・真空分野の科学者との交流を拡げ、技術の益々の向上に役立てていただきたいと期待しています。新しい表面分析装置や真空関連製造装置の開発などが促進されるなど、日本の先端産業の高度化も期待します。これらの活動により、日本表面真空学会は、「持続可能な開発目標SDGs」(2015年に国連で採択された国際開発目標)や「Society 5.0」(第5期科学技術基本計画において目標とされた我が国が目指すべき未来社会)の実現に貢献して参ります。微力ながら、日本表面真空学会が益々発展するよう会員の皆様と共に尽力していく所存ですので、より一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2019年7月14日



日本表面真空学会 事務局
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