公益社団法人 日本表面真空学会



ダイバーシティ活動に関して

 日本表面真空学会 ダイバーシティ活動に関して

 2018年度、日本表面科学会と日本真空学会との合併による新学会「表面真空学会」設立に際して、新たに「ダイバーシティ委員会」が設立されました。現在、本学会における女性比率は非常に低く、合併時データとして正会員:7%、学生会員:12%、シニア会員:4%、功労会員及び名誉会員:0%です。公益法人にふさわしい、女性研究者がのびのびと活躍できる学会になれるよう、これからも会員増強を含めた多面的活動を積極的に進めたいと思っていますので、是非ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。
 2018年11月19日には、委員会設立記念として、神戸国際会議場で開催された2018年日本表面真空学会学術講演会に併せてダイバーシティ・キックオフシンポジウムを開催しました。表面真空学会の女性研究者を一堂に集め、お互いの連携を深めると共に、その実力を広く男性会員の皆さんにみてもらうこと、すなわち女性の活躍の見える化を目的として企画されました。基調講演として、本学会の女性研究者を代表する2名の先生、JTS副理事・ダイバーシティ推進室長の渡辺美代子先生、そして分子研所長・日本化学会会長の川合眞紀先生に登壇いただきました。両先生からは、ご自身の研究者としての経験、仕事と家庭の両立の経験を踏まえ、女性研究者、そして男性研究者に向けて、熱いメッセージをいただきました。続いて学会の今後を支える中堅・若手女性研究者による口頭発表がなされ、充実した質疑応答が行われました。口頭発表枠に入り切らなかった講演については、ポスターセッションで発表いただきました。学会役員の先生方をはじめとする多くの男性研究者に聴講いただき、収容人数50人の会場は一時立ち見が出る状況でした。
 キックオフシンポジウムの前に行ったランチミーテングでは今後の活動について活発な意見交換を行うことができました。アンケートへの回答では、女子学生をターゲットとした企業就職セミナーや各種勉強会の提案が寄せられました。託児所についても要望する声が届いています。今後の委員会の活動としては、①女性比率などのデータの公表、②具体的な目標値の設定、②活躍の可視化の取り組み、③両立支援(出産育児/介護)、④各種表彰/幹部登用などが考えられます。もちろん多様な人材活用は女性に限ったことではなく、国際化や障害者支援などとも合わせて多面的に考えていくべきことです。学会のあるべき姿である社会に開かれた学会を目指し活動を進めて参りたいと思います。

(玉田薫初代ダイバーシィ担当理事:Vac.Surf.Sci.62,170(2019)より抜粋)



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