日本表面真空学会
2021年12月1日(水)~3日(金)
2021年11月26日
東京ビッグサイト 西ホール2階 西2-商談室(2)
(東京都江東区有明3-11-1) 交通アクセス
シリコン半導体、ディスプレイ産業で役立つプロセス・薄膜作製技術や真空工学の基本技術が学べます。全4講座、それぞれの専門に特化した内容です。
『超高真空技術』
日時:12月1日(水)12:30~14:30(受付12:00~)
講師:山川 紘一郎(日本原子力研究開発機構 先端基礎研究センター 研究副主幹/日本表面真空学会 教育・育成委員)
内容:1.超高真空の基礎
2.真空ポンプと真空計
3.超高真空材料
4.装置製作技術
*超高真空技術は、半導体やフラットパネルディスプレイの産業分野に不可欠であり、成膜の分野においても、薄膜の品質を高める上で大きな威力を発揮します。本講座では、超高真空装置に関する知識とノウハウを、具体的かつ丁寧に説明します。超高真空技術の基礎を学びたい方、装置の製作・改良・運用技術を磨きたい方は、是非ご参加ください。
『スパッタ薄膜の組成制御、構造制御』
日時:12月2日(木)12:30~14:30(受付12:00~)
講師:中野 武雄(成蹊大学 物質生命理工学科 教授/日本表面真空学会 教育・育成委員)
内容:1.スパッタ法の原理
2.スパッタ粒子の輸送過程~ガスとの衝突・散乱・熱化
3.スパッタ成膜のプロセス圧力と膜組成・膜構造
4.成膜装置の到達圧力と膜の不純物
5.大電力パルススパッタによる薄膜構造制御
*本講座で、薄膜作製法のうち、真空とプラズマを用いた手法としてスパッタ法を取り上げ、基礎的・発展的な解説を行います。スパッタ法の原理について簡単に紹介した後、スパッタ粒子の輸送過程が環境圧力から受ける影響について説明し、スパッタにおけるプロセス圧力などの成膜パラメータが、成膜過程および得られる薄膜の構造・組成にどのように影響するかについて解説します。また、真空装置の到達圧力が薄膜の不純物混入に与える影響やプラズマを制御した最新の成膜手法についても、講師が実際に行ってきた研究を含めていくつか紹介します。
『半導体・LSIの薄膜プロセスと評価』
日時:12月2日(木)15:00~17:00(受付14:30~)
講師:中村 友二 (東京工業大学 科学技術創成研究院 特任教授)
内容:1.シリコン半導体集積回路:微細化と素子構造
2.シリコン半導体集積回路:製造プロセスの変遷
3.成膜技術と構造・物性評価:スパッタ、CVD、ALD
*シリコン半導体集積回路の製造工程には、真空技術に支えられた薄膜技術が不可欠であることは言うまでもありません。本講では、シリコン半導体集積回路の微細化にともなう、素子構造と製造プロセスの変遷を、薄膜技術の観点から振り返ります。また、スパッタリングやCVD・ALDにより形成された各種薄膜の、サイズ、構造、物性に関するトピックスについて紹介します。
『非蒸発型ゲッターコーティング』
日時:12月3日(金)14:30~16:30(受付14:00~)
講師:谷本 育律(高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設 准教授/日本表面真空学会 教育・育成委員)
内容:1.NEGコーティングの概要と排気原理
2.マグネトロンスパッタによる成膜と膜構造
3.真空性能 -排気速度、排気容量、光・電子刺激脱離-
4.実際の装置への応用例
5.最近の進展と今後の展望
*近年、真空装置の内面に非蒸発型ゲッター(Non-Evaporable Getter、NEG)材を成膜して真空ポンプとして機能させる「NEGコーティング」が普及しつつあります。特にコンダクタンスの制限などで実効排気速度を高くできない真空装置の到達圧力を下げたい場合に大きな効果を発揮します。粒子加速器の分野で広く採用されているTiZrVのNEGコーティングが施された真空チェンバは、180℃で24時間または250℃で4時間ベークすることによって表面のゲッター作用が活性されます。最近は電子顕微鏡や光電子分光装置、超高真空が求められる半導体製造装置などへの応用も期待されています。本講義では、NEGコーティングの排気原理、真空性能とその評価法、マグネトロンスパッタによる成膜手法、実際の装置への応用例、近年の研究開発例などについて解説します。
各講座とも30名
一般5,000円、学生1,000円/講座(資料代・消費税込)
申込みは終了しました。
当日講義会場前の受付にて現金でお支払いください。
日本表面真空学会 事務局
〒113-0033 東京都文京区本郷5-25-16 石川ビル5階 TEL:03-3812-0266 FAX:03-3812-2897 Email: