日本表面真空学会
2019年11月14日(木) 14:00~17:00 (受付 13:30~)
14:00~16:00 ラウンドテーブル勉強会
16:00~17:00 懇親会・自由討議
2019年11月11日
金沢工業大学 東京事務所 会議室 交通アクセス
(東京都港区虎ノ門3-17-1 TOKYU REIT虎ノ門ビル6階)
公益社団法人日本表面真空学会スパッタリングおよびプラズマプロセス技術部会では、論文紹介や研究紹介により1つのテーマをラウンドテーブル方式でスパッタリング技術に関するテーマを議論し、そのテーマを深く掘り下げて勉強していこうという主旨のもとSP部会勉強会を開催しております。
第8回(令和元年度)の勉強会を「我々は直流マグネトロン放電をほんとうに理解しているのか?」をテーマとして開催いたします。直流マグネトロン放電プラズマは、工業的なスパッタリング法の応用においてあたりまえに使われています。マグネトロンによりプラズマを閉じ込めることにより、高い薄膜堆積速度、安定な放電、および優れたプロセス再現性を得ています。直流マグネトロン放電の理解はスパッタリング薄膜堆積の工業的な活用に必須であるといえます。しかしながら、教科書においてページ数を割いて解説されている放電は高周波放電です。高周波放電は電流を流さない放電であり、直流放電とは異なります。マグネトロン直流放電の大きな特徴は、常に高い電流を流し続けることにあります。直流放電から派生したパルス放電においても高い直流が流れます。そして、電流を維持するために放電電圧(陰極電位)が決定され、さらに、負イオンを含むプラズマにおいてはその電圧が陰極電圧と陽極電圧に分離されます。直流マグネトロンスパッタリング放電の理解には、陰極および陽極電圧、プラズマ電位およびその分布、浮遊電位およびその分布、さらに理論では定量的に説明されない陰極および陽極前面のシース形成などの実践的理解が欠かせません。
本勉強会においては、直流マグネトロン放電と高周波放電の差異を理解するとともに、直流マグネトロン放電における陰極および陽極電圧(シース電圧)、プラズマ電位、および浮遊電位を理解していき、生産現場で使われている直流マグネトロン放電をさらにいかしていく知識を得ることを目標に勉強していきます。
話題提供・コーディネーター
金沢工業大学 高信頼理工学研究センター 教授 草野 英二
勉強会概要
■高周波放電と直流マグネトロン放電の違いとは?
■陰極電位はどのように決まるのか?
■プラズマ電位はどのように決まるのか?接地電位より低いか、高いか?
■実用において、より安定に放電を維持して行くポイントは?
主な紹介予定テキスト・文献
1. Pekker, L. "Longitudinal distribution of plasma density in the low-pressure glow discharge with transverse magnetic field." Plasma Sources Science and Technology 4, no. 1(1995): 31.
2. Pekker, L. "Plasma chemistry model of DC magnetron reactive sputtering in Ar-O2 gas mixtures." Thin Solid Films 312, no. 1-2 (1998): 341-347.
3. Van der Straaten, T. A., N. F. Cramer, I. S. Falconer, and B. W. James. "The cylindrical DC magnetron discharge: I. Particle-in-cell simulation." Journal of Physics D: Applied Physics 31, no. 2 (1998): 177.
4. Van der Straaten, T. A., N. F. Cramer, I. S. Falconer, and B. W. James. "The cylindrical DC magnetron discharge: II. The negative space charge mode." Journal of Physics D: Applied Physics 31, no. 2 (1998): 191.
5. Michael A. Lieberman, Allan J. Lichtenberg, Chapter 14 Direct Current (DC) Discharges,in Principles of Plasma Discharges and Materials Processing, 1994, New Jersey, Wiley-Interscience.
24名
スパッタリングおよびプラズマプロセス技術部会会員 無 料
日本表面真空学会個人正会員、法人正会員、維持会員、賛助会員 3,000円
一 般 5,000円
学 生 1,000円
※資料代・消費税を含みます。
申込みは終了しました。
当日受付にてお支払いください。
※なるべくお釣りのないようご準備ください。
問合せ先
公益社団法人日本表面真空学会 事務局
E-mail: office@jvss.jp TEL: 03-3812-0266
日本表面真空学会 事務局
〒113-0033 東京都文京区本郷5-25-16 石川ビル5階 TEL:03-3812-0266 FAX:03-3812-2897 Email: