実用新技術セミナー: 1日目 (11月1日)
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1.はじめに:モルフォ蝶の特異な青
生物ながら金属光沢をもつモルフォ蝶(南米産)の青い輝きは、土産物などで知られる。 発色の源は「ナノ構造」に基づく光干渉で、構造色の代表例とされる。しかしこの青は干渉に矛盾し、 虹色でなく「どこから見ても青い」。これはシャボン玉が真っ青なのと同じで、物理学には矛盾する。
2.原理の解明から実証
謎を解く鍵は鱗粉表面のナノ構造にあり、端的には規則構造(多層膜)で青色を作る一方、 不規則構造(乱雑さ)で他の色を妨げており、相矛盾する原理を組み合わせた巧妙な戦略である[1]。
3.発色への応用と多様な生産技術
本発色は構造由来なので、色素と違いUVや酸化による退色が無い。その上、干渉ゆえ高反射率ながら 「広角で単色」で、物理膜厚で色制御でき、省材料で無毒など、応用上の利点が多い。 そこで我々は計算・設計から量産化まで、多角的な生産技術を開発してきた[1,2]。
4.反射から透過への転用
一方で最近、上記の「反射」を「透過」に転用すると、高効率の採光窓ができると判った[3]。 この材料はモルフォ発色同様「明るく広角で虹色にならず」、白色でコンパクトである。
5.透過の応用技術
透過型モルフォ拡散板の作製には、反射型で培った多くの知見が役立ち、 フィルム化により既存の窓にも使える[4]。さらに照明への応用に大きな可能性があると分かってきた。
6.まとめ
本件はバイオミメティクス(BM:生物模倣技術)という広い枠で見ると、違った世界が俯瞰できる。 これは日本が遅れている欧州主導の「生態系BM」とも密接に関わり、本講演ではその流れも紹介する。

参考文献
[1]: AS: in “Biomimetics in Photonics”, ed. O. Karthaus, CRC Press (2012), pp. 96–115, 226–242.
[2]: AS et al.: J. Photopolym. Sci. Technol. 31 (2018), 113.
[3]: AS, K. Yamashita, et al.: J. Opt. Soc. Am. B 38(5) (2021), 1532.
[4]: K. Yamashita, AS et al.: Opt. Express 29(19) (2021), 30927.

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【会社略歴】
株式会社東京インスツルメンツは,創業者である故・駿河正次によって 「世界最先端の理化学製品をいち早く国内の研究者,開発エンジニアに提供すること, 加えて購入製品を満足して使用して頂くためのサポート・サービスに全力を尽くす」ことを理念に,1981年に創立しました.

【今回のご紹介製品】
・環境制御 X線光電子分光装置   EnviroESCA
・2D運動量マッピング光電子アナライザー   ASTRAIOS 190
・静電半球型電子運動量分析器   KREIOS 150
・飛行時間型光電子顕微鏡   METIS1000

・3D顕微レーザーラマン分光装置   Nanofinder 30A (ADVANCED TYPE)
・顕微ブリルアン・ラマン分光装置   Nanofinder
・オペランドKP-PYS材料分析システム
・光イオン化高輝度真空紫外光源

・SFG(和周波発生)分光システム
・6軸ポジショニングシステム ヘキサポッド
・アクティブ除振台
・パッシブ除振台

詳しくは下記をご覧ください:
https://www.tokyoinst.co.jp/exhibition/detail/20210824162117.html

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 産業技術総合研究所(産総研)は,エネルギー・環境,生命工学,情報・人間工学,材料・化学, エレクトロニクス・製造などの鉱工業に関する科学技術の5つの領域と,地質調査,計量標準という 知的基盤に関わる2つの領域において研究開発を推進する,我が国最大級の公的研究機関の一つです. これまで蓄積して来た研究開発の成果を広く社会に普及するため,開発した各種先端機器や技術を 共用施設として公開して,産総研外部の皆様方がお持ちの種々の課題の解決にも貢献しています.
 我々が運営する「産総研先端ナノ計測施設(ANCF)」は,TIAオープンイノベーション拠点, 文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業「微細構造解析プラットフォーム」及び 同省マテリアル先端リサーチインフラ事業(ARIM)にも参画して,全国からの計測要望に幅広く対応しています.
 ANCFでは,市販装置ではない産総研が独自に開発した計測分析装置や技術を中心に,7機種を公開しています. 陽電子プローブマイクロアナライザーは,電子加速器から生成した陽電子マイクロビームを用いており, 世界的には他にドイツに類似の装置があるだけです.X線吸収微細構造分析装置や走査型電子顕微鏡は, 産総研が開発した超伝導検出器を搭載して既存装置を上回る分解能と感度を実現しています. 過渡吸収分光装置,リアル表面プローブ顕微鏡や NMR 装置では,市販製品である基本装置を精巧に合わせ, かつ,高技能な試料調整法と解析法等を適用することで,他を凌駕する高性能を実現しています.
 公開機器の主なご利用形態は,「①技術相談」「②技術補助」「③技術代行」「④機器利用」「⑤共同研究」です. 「③技術代行」は,ANCFのスタッフが利用者(ユーザー)の皆様に代行して設備を操作する技術支援です. 計測に不慣れな方でもご利用いただけますので,お気軽にお問い合わせください.また, ANCFのスタッフは研究開発を実施する部署に所属する研究者ですので,機器の公開は単なる支援計測サービスではなく, ユーザーと共同で課題を解決するという姿勢で取り組んでいます.この点もご理解いただければ幸いです.
 ANCFスタッフ一同,自らが開発した高度な先端計測分析機器及び技術とともに,皆様方のご利用を心よりお待ちいたしております.

詳細は下記をご覧ください:
https://unit.aist.go.jp/rima/nanotech/index.html

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 テクノポートは海外真空メーカーの日本総代理店として,真空コンポーネント及び装置を28年に渡り 多くの国内ユーザー様へご提供してまいりました.また,これらの販売実績に加えて海外の優れた製品を 国内真空装置メーカー様にご紹介してきた事により,業界の発展にも寄与したものと自負しております.
 また,テクノポートの新事業として,今まで築いてきた海外との人脈を活かし,国内真空メーカー様の 優れた製品を海外ユーザー様にご提供する輸出サービスも開始しました.仕様打合わせから入金まで責任を持って対応いたします.

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今回のテーマは低ガス放出と高精度質量ガス分析です.極高真空から大気圧までのラ インナップをそろえた真空機器,BeCu真空部品を紹介します.

【真空計】
一体型で使いやすいフルレンジゲージ CC-10,コンパクトなミニチュアイオンゲージ IG-10, 10E-12 [Pa] での極高真空計測ができる 3Bゲージ などを紹介します.
【質量分析計】
超高感度計測が可能なTOELブランドの四重極質量分析計WATMASS-MPH, また米国イン フィコン社の代理店としてインフィコンブランドの四重極質量分析計Transpectorシ リーズを紹介します.
【0.2%BeCu合金】
ステンレス鋼に代わる0.2%BeCu合金は,高熱伝導率と低熱輻射率による超低ガス放出 化・ 低温化により極高真空を生み出します.0.2%BeCu合金は当社の極高真空コン ポーネント・ 超高感度ガス分析装置に使用され,従来のステンレス鋼使用のコン ポーネント・装置に比べ 格段の高い性能を引き出します.今回はニップル(配 管),キューブ(継手),フランジ,チャンバを紹介します.
【吸着型極高真空ポンプ】
ポンプケーシングに0.2%BeCu合金を採用し極高真空をもたらすマジックNEG,また, NEGの粉末を最新技術の非接触型アトマイズ法で製造し,粒子を圧縮固化せず 使用す る新しい発想のAG-NEGを紹介します.
【超高感度ガス分析システム】
超低ガス放出質量分析計WATMASS-MPHおよび,超低ガス放出真空構造材0.2%BeCuを 活 用した分析計は10E-7 [Pa]台を保持した蓄積法が可能な新しい発想の分析法です.

質量ガス分析,低ガス放出の真空構造材については 東京電子オンラインEXPOもご参照ください.
製品に関するお問い合わせ,資料請求はこちらまで: sales@toel.co.jp

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ライボルトは1850年にドイツ・ケルン市で創業した,世界で初めて真空技術を工業用途に応用したパイオニアです. 幅広い製品群の真空コンポーネント,標準化やカスタマイズされた真空ソリューション,その他真空技術に関する 周辺機器や装置を世界中に提供しています.

今回の展示では,クリーンな真空を生成することができる,低騒音・低振動で高性能なドライ真空ポンプ・ECODRY plusと ハイブリッドベアリングタイプのターボ分子ポンプ・TURBOVAC iシリーズを紹介いたします.

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私たちサエスグループは先進機能性材料メーカーであり,開発と製造を全て自社内で対応することにより, 常に最高峰の品質を維持し,また絶えず変化し続ける市場ニーズに継続的に応えることを目指しています.
こちらではサエスの主力商品の一つ,ゲッターポンプ(NEGポンプ)をご紹介しております. 特に高真空(HV)から超高真空(UHV)領域のアプリケーション向けに於いて魅力的な特徴を多く持っております. 豊富なバリエーションを取り揃えております.是非ご覧くださいませ.

サエスグループ製品紹介HP:
https://www.saesgetters.com/jp/products-functions/

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