会誌「表面科学」

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 第38巻 第3号  2017年3月

Editor's Choice

原子レベルでのAgの滑り変形


表面科学 第38巻 第3号 (2017) p. 105

特集テーマの関連論文

局所的前駆滑りによるアモントン則の破れと新しい摩擦法則
松川 宏,大槻 道夫,中野 健
Vol. 36 (2015) No. 5 p. 222

ナノ厚さ液体膜を介した摺動における摩擦の計測
福澤 健二,伊 藤伸太郎,張 賀東
Vol. 36 (2015) No. 5 p. 236

摩擦の分子シミュレーションとエネルギー散逸
鷲津 仁志
Vol. 36 (2015) No. 5 p. 242

分光学的手法を用いたイオン液体による腐食摩耗および潤滑メカニズム解明に関する研究
渡部 誠也,中野 美紀,三宅 晃司,坪井 涼,佐々木 信也
Vol. 35 (2014) No. 8 p. 443

FM-AFMで観る界面液体構造の化学
日浅 巧,西岡 利奈,木村 建次郎,大西 洋
Vol. 34 (2013) No. 7 p. 352

粘着・摩擦における接触・剥離過程のメソスケールダイナミクス
山口 哲生
Vol. 34 (2013) No. 2 p. 68

固-液界面の液体のナノ構造形成評価と制御
栗原 和枝
Vol. 30 (2009) No. 3 p. 162

表面化学からみたマイクロトライボロジー
森 誠之,七尾 英孝
Vol. 19 (1998) No. 6 p. 379

Contents


■ 巻頭言

ダイナミックな界面現象の最前線

森 誠之
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 103


■ 特集:摩擦界面のその場観察技術の進展

(企画趣旨)
特集「摩擦界面のその場観察技術の進展」企画の趣旨

三宅 晃司
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 104



(研究紹介)
真実接触点のその場観察について

佐藤 隆昭,藤田 博之
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 105



(研究紹介)
光干渉による潤滑膜厚計測

中野 健,田所 千治,前川 覚
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 111



(研究紹介)
共振ずり測定によるナノ閉じ込め液体の特性・摩擦解析

水上 雅史,栗原 和枝
Vol. 38, No.3 (2017) p. 117



(研究紹介)
振動分光法を利用した境界潤滑摩擦界面のその場観察

佐々木 啓次,木田 直美,稲吉 成彦
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 123



(研究紹介)
金属摩擦界面その場放射光XRD観察システム

八木 和行
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 129


■ 連載企画

(伝統産業と表面科学③)
すごいぞ! カイコの底力! ひかるシルク

瀬筒 秀樹
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 135


■ 談話室

(海外研究体験記)
ボストンでのポスドク生活

岡田 佳憲
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 138


■ 表面科学技術者資格認定試験例題

表面科学技術者資格認定試験例題 No. 41


■ 先端追跡

[R-603] 超伝導黒鉛層間化合物の光電子ホログラフィー
小林伸彦
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 141

[R-604] ポストリチウムイオン二次電池の研究開発動向
近藤敏啓
Vol. 38, No. 3 (2017) p. 141


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新論文 No. 146

■ 編集後記

 私たちはこれまで数値シミュレーションを使って,「界面現象を見て」,その微視的メカニズムを理解しようと心がけてきました。ところが最近,「界面を直接見る」(その場観察する)技術がいくつも考案されて,界面摩擦現象の理解が一気に深まろうとしています。摩擦という謎に満ちた界面の非平衡現象にどのようにアプローチすべきか,本特集号にはそのヒントがたくさん詰まっています。
(佐々木成朗)

 前号「さまざまな場面で活躍する剥離・接着技術」と本特集号の編集担当者は同じ顔ぶれとなっております。界面の理解が重要な題材を連続で取り上げました。本特集号では摩擦界面の評価法について先生方にご執筆いただきました。みなさまの界面と摩擦研究に本特集号がお役に立てれば幸いです。お忙しい中ご執筆いただいた先生方に深く感謝致します。
(福田めぐみ)

 近年の表面分析機器の発展により,高性能でありながら汎用性の高い装置が広まってきています。そこで表面分析装置と別の試験機を組み合わせることにより,表面界面の動的状態での観察を通じ,これまで不明な点が多かった界面現象について新たな知見を得ることができるようになってきました。本特集では,摩擦界面の観察について,摺動試験機と表面評価装置を組み合わせることにより,その場観察を行う新技術開発と摩擦研究の進展について,さまざまな領域で活躍されている先生方に解説をご執筆いただきました。本特集号を通じ,表面科学とトライボロジーの融合が促進され,両領域がともに発展していくことを期待しています。 
(三宅晃司)


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