会誌「表面科学」

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 第37巻 第10号  2016年10月

Editor's Choice

電流検出原子間力顕微鏡を用いて燃料電池の触媒層上の電解質膜を観察したときの模式図


表面科学 第37巻 第10号 (2016) p. 499

特集テーマの関連論文

表面力測定による蛋白質吸着現象の解析
羽藤 正勝, 村田 正己
Vol. 18 (1997) No. 10 p. 605

光照射による酸化チタン表面の超親水性変換
橋本 和仁, 渡部 俊也
Vol. 20 (1999) No. 2 p. 85

ポリエチレンシート上Au(111)配向膜を基板とするCdTe化合物半導体薄膜の電析
平井 信充, Ruxandra VIDU, 田川 智史, 原 茂太
Vol. 20 (1999) No. 4 p. 228

自己組織化チオール単分子層の固液界面観察
澤口 隆博
Vol. 25 (2004) No. 2 p. 69

原子・分子レベルでの固液界面構造のその場観察
魚崎 浩平
Vol. 27 (2006) No. 10 p. 576

TiO2(110)表面の水の吸着
生井 勝康, 松岡 修
Vol. 28 (2007) No. 10 p. 548

溶液中の金属酸化物表面と吸着水の構造評価
荻野 俊郎, 山﨑 憲慈
Vol. 33 (2012) No. 6 p. 548

酸化物単結晶表面の平坦化におけるWetプロセスの化学
松本 祐司
Vol. 33 (2012) No. 6 p. 322

電気化学原子間力顕微鏡を用いた硫酸中鉛電極表面反応のその場観察
山口 義彰, 河上 貴聡
Vol. 34 (2013) No. 6 p. 290

FM-AFM で観る界面液体構造の化学
日浅 巧, 西岡 利奈, 木村 建次郎, 大西 洋
Vol. 34 (2013) No. 7 p. 352

Contents


■ 巻頭言

表面技術産業の超高度化へ向けて

板谷 謹悟
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 473


■ 特集:走査型プローブ顕微鏡を用いた電極表面科学

(企画趣旨)
特集「走査型プローブ顕微鏡を用いた電極表面科学」企画の趣旨

近藤 敏啓
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 474



(論文)
周波数変調原子間力顕微鏡を用いた溶液環境下のナノスケール電位・電荷密度計測

山田 啓文
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 475



(研究紹介)
電極表面上における有機分子のアセンブリとそのダイナミクス

吉本 惣一郎
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 482



(研究紹介)
電気二重層を形成する界面の高分解能画像化と電位に応じて変化する溶液側構造の解析

福井 賢一
Vol. 37, No.10 (2016) p. 488



(研究紹介)
ナノ電気化学セル顕微鏡を用いた電極表面の局所電気化学測定

熊谷 明哉,高橋 康史,三浦 千穂,渡邊 徹弥,猪又 宏貴,棟方 裕一,珠玖 仁,金村 聖志,末永 智一
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 494



(研究紹介)
電流検出型原子間力顕微鏡を用いた固体高分子形燃料電池用電解質膜表面におけるプロトン伝導パス観察

犬飼 潤治
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 499


■ 論文

光学・電子顕微鏡によるクワの葉プラントオパールおよびその不均一分布の観察

坂本 玲,筒井 音羽,菊地 環,吉田 鈴奈,尾林 舞香,山川 冴子,半田 亨
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 504


■ 連載企画

(安全な社会と表面科学⑩)
くらしの健康とバイオフィルム

保坂 三継
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 510


■ 談話室

(海外研究体験記)
アメリカでの研究生活を振り返って

門田 有希
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 513


(開催報告)
2016年中部支部市民講座

市村 正也
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 515


(開催報告)
2016年関西支部市民講座

坂口浩一郎
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 516


■ 表面科学技術者資格認定試験例題

表面科学技術者資格認定試験例題 No. 37


■ 先端追跡

[R-593] グラフェン下の超高圧
渡邊佳英
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 518

[R-594] 実験室硬X線光電子分光
山下良之
Vol. 37, No. 10 (2016) p. 518


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新論文 No. 144

■ 編集後記

 早いもので,Binnig博士とRohrer博士が走査型トンネル顕微鏡開発されてから30年余が経ちましたが,未だに改良・発展が続いており,電極/溶液界面の研究にとって不可欠な存在となっています。そのような最先端研究を紹介していただこうと,「走査型プローブ顕微鏡を用いた電極表面科学」特集を企画し,各領域でトップを走るアクティブな先生方にご執筆いただきました。なお,ご執筆中に震災に見舞われた熊本大学の吉本惣一郎先生におかれましては,一日も早い復興をお祈りしております。
(近藤敏啓)

 走査型プローブ顕微鏡の利点は,原子・分子レベルでの分解能を持ちながら,超高真空中のみならず,気相・液相中の様々な環境で測定可能であることです。このため,早い時期から電極表面科学に適用され,現在に至っております。本特集は,装置の開発,電気二重層の構造から産業としての応用を目指した研究まで現状が鳥瞰できるよう,電極表面科学研究部が企画しました。今後,プローブ顕微鏡を電磁波や量子ビームと組み合わせた新しい測定法が生まれ,表面科学をさらに豊かにしていくことを期待します。
(犬飼潤治)


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