会誌「表面科学」

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 第37巻 第5号  2016年5月

Editor's Choice

ダニの乾燥変形に対するナノスーツの効果を検証する電子顕微鏡像.A:ナノスーツ無し,B:ナノスーツ有り.ナノスーツは界面活性剤Tween20のプラズマ重合膜.


表面科学 第37巻 第5号 (2016) p. 202

特集テーマの関連論文

高分子結合性ペプチドを用いた機能性ソフト界面の創製
伊達 隆明, 芹澤 武
Vol. 33 (2012) No. 1 p. 21

生体高分子表面をキラルソフトインターフェース反応場として活用した超分子不斉光化学系の創製−環境調和型不斉合成法の開発を目指して−
青木 裕之
Vol. 33 (2012) No. 1 p. 27

脂質流動界面のアレイ化と分子認識
岩崎 泰彦
Vol. 33 (2012) No. 1 p. 34

人工細胞膜上におけるアミロイド形成
島内 寿徳,北浦 奈知,馬越 大,久保井 亮一
Vol. 33 (2012) No. 1 p. 40

単分子膜・LB膜,二分子膜から自己組織化へ −分子集合から自己組織化へ−
下村 政嗣
Vol. 31 (2010) No. 1 p. 35

人工・天然高分子による外部刺激応答性ナノ粒子表面の生体適合化と機能化
村上達也
Vol. 33 (2009) No. 1 p. 47

ソフトナノテクノロジーのための計測技術
藤井 政俊, 平野 愛弓, 山口 僚太郎, 木村 康男, 庭野 道夫, 杉山 滋, 山内 武志, 吉野 智之, 桑崎 誠剛, 山本 公子, 大谷 敏郎
Vol. 30 (2009) No. 4 p. 219

生体へテロ界面のナノスケール制御
松崎 典弥, 明石 満, 高井 まどか, 石原 一彦, 荻野 俊郎
Vol. 30 (2009) No. 4 p. 193

Contents


■ 巻頭言

特集「ナノデザイン表面に基づく生体機能の再構成」に寄せて

平野 愛弓
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 201


■ 特集:ナノデザイン表面に基づく生体機能の再構成

(研究紹介)
Biomimetic BiofilmとしてのNanoSuit®:生態観察の革新的手法

高久 康春,鈴木 浩司,針山 孝彦,石井 大佑,森 直樹,平井 悠司,下村 政嗣
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 202



(研究紹介)
両親媒性ブロックコポリマーによるナノ相分離構造表面上でのタンパク質吸着と細胞接着挙動解析

平口 侑香里,久代 京一郎,高井 まどか
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 207



(研究紹介)
オンチップ・セロミクステクノロジー:ソフトナノテクノロジーを用いた構成的細胞ネットワーク技術の生命科学研究,創薬支援技術から早期医療,診断応用まで

安田 賢二,野村 典正,寺薗 英之,金 賢徹,服部 明弘
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 213



(研究紹介)
DNA―ポリエチレングリコール―脂質複合体を用いた細胞表面修飾

有馬 祐介,岩田 博夫
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 218



(研究紹介)
光触媒作用を用いた液中表面改質による培養神経細胞の操作

山本 英明,平野 愛弓,谷井 孝至,庭野 道夫
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 224



(研究紹介)
パターン化脂質膜を基盤とした人工生体膜の創出

森垣 憲一
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 230


■ 連載企画

(安全な社会と表面科学⑤)
国立国会図書館における資料保存

廣川 明日菜
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 235


■ 談話室

(海外研究体験記)
米国Purdue大学への学位留学

石井 智
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 238


(開催報告)
表面・ナノ科学シンポジウム2016(SSNS ’16)開催報告

大門 寛,長谷川 修司
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 240


■ 表面科学技術者資格認定試験例題

表面科学技術者資格認定試験例題 No. 32


■ 先端追跡

[R-583] 二次イオン質量分析法による有機半導体デバイスの評価
中村雅一
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 243

[R-584] 表面界面のX線光子相関分光
中村将志
Vol. 37, No. 5 (2016) p. 243


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新論文 No. 139

■ 編集後記

 私が生体膜構成成分を用いて模擬生体膜の物性解析やバイオ分析材料を研究していた頃,バイオインターフェースという新しい言葉に何か躍動感を予感したことを覚えています。それから数年以上を経て,編集委員として本特集号にかかわることになりました。今改めて私が感じるバイオインターフェースとは異分野との連携によるモノづくりです。表面科学だけでなく多くの分野を巻き込み,新しいモノづくりが展開されていて,興味が尽きない研究課題となっています。最後に,本企画のお手伝いをさせて頂き,ありがとうございます。 
(島内寿徳)

 今月号はソフトナノテクノロジー部会の特集号です。編集後記として,異分野融合について触れたいと思います。異分野融合研究を進めるために重要なのは,自分の知らない分野とその歴史に敬意を払うこと。まずはあるがままを受け入れ,内に感じる違和感を十分に意識し,しかし会話を続けること。過去に留まらず,未来の話をすること。異分野融合研究にも,一つの分野を深く掘り下げていくのと同様の努力と時間が必要と思います。この特集号が表面科学会員の皆様の今後の研究の参考になれば幸いです。  
(玉田 薫)


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