Cu(110)表面のH2O-(OH)n複合体による 水素リレー(移動)
表面科学 第35巻 第9号 (2014) p. 480 |
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■ 巻頭言
水と表面
有賀哲也
Vol. 35, No. 9 (2014) p. 479
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■ 特集:水の表面化学 ―水を操る―
■ 研究紹介
■ 連載企画
■ 談話室
■ 表面科学技術者資格認定試験例題
■ 先端追跡
■ FOCUS on e-JSSNT
■ 編集後記
超能力の一種に「アクアキネシス」というのがあるそうです。これは水を操ることができる能力のことだそうです。今回の特集「水の表面化学 ―水を操る―」のねらいは,「非凡な性質を持つ「水」を操り,「水」を利用して表面・界面を制御し,新規な反応や材料を創成する研究を紹介する」ことにありました。少しでも執筆者の方々の「アクアキネシス」を感じていただければ幸いです。超高真空を扱う私は今日もベーキングで「水に操られて」います。最後に執筆をお引受いただきました先生方に改めて御礼申し上げます。
(渡邊佳英)
水分子間の特徴的な相互作用である水素結合は,局所的に見れば水素イオンや水酸化物イオンの移動を媒介し,大域的に見ればモノの親水性/疎水性を反映したマクロな構造や運動に影響を与えます。また,水分子の分解/生成反応を深く理解することは,エネルギー通貨として水素を使うなら避けては通れない課題です。しかし,モノの表面が水分子に与える物理的/化学的な影響は実に多彩で多くの要素が絡み合っていて,その制御ともなると一筋縄ではいきません。本特集から,そのような多様性の一端を感じ取っていただければと思います。
(赤木和人)
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