会誌「表面科学」

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 第35巻 第6号  2014年6月

Editor's Choice

Auを成膜した直角プリズム(a=b=7 mm)に右回り円偏光を照明したときの反射楕円の楕円率角分布、楕円方位角分布、および、凸形状であることを仮定して復元した3次元形状

表面科学 第35巻 第6号 (2014) p. 300

特集テーマの関連論文

電子スピン緩和ダイナミクスの制御と半導体レーザの円偏光レーザ発振
黄 晋二, 揖場 聡, 池田 和浩, 河口 仁司
Vol. 32 (2011) No. 12 P 755-760

位相・偏光特異性を持つ極限光パルスの発生とその応用
森田 隆二, 戸田 泰則, 尾松 孝茂
Vol. 32 (2011) No. 12 P 748-754

偏光全反射蛍光EXAFSによる金属単原子の三次元吸着構造解析
小池 祐一郎, 居島 薫, 芦間 英典, 藤川 敬介, 鈴木 秀士, 野村 昌治, 岩澤 康裕, 田 旺帝, 朝倉 清高
Vol. 27 (2006) No. 7 P 414-419

円偏光軟X線利用「原子配列の立体写真撮影」
松井 文彦, 加藤 有香子, 郭 方准, 松下 智裕, 大門 寛
Vol. 26 (2005) No. 12 P 746-751

偏光全反射蛍光XAFSを用いた金属?酸化物基板界面構造の研究
朝倉 清高, 岩澤 康裕
Vol. 23 (2002) No. 6 P 332-338

直線偏光二次元光電子分光による電子物性の解明
松井 文彦, 武田 さくら, 服部 賢, 大門 寛
Vol. 22 (2001) No. 12 P 789-795

偏光全反射蛍光EXAFS法による触媒活性点構造の三次元解析
朝倉 清高
Vol. 21 (2000) No. 5 P 294-299

偏光解析法における膜厚測定および有効媒質近似理論
川畑 州一
Vol. 18 (1997) No. 11 P 681-686

その場観察偏光全反射蛍光EXAFS法による表面の非対称・異方性構造解析
白井 誠之, 岩澤 康裕
Vol. 15 (1994) No. 1 P 9-15

単結晶表面上の物理吸着系の偏光解析法による研究
板倉 明子, 荒川 一郎
Vol. 13 (1992) No. 8 P 448-455

Contents


■ 巻頭言

日本におけるエリプソメトリー研究分野の発展と停滞

藤原裕之
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 285


■ 特集:偏光ツールの最前線

(総合報告)
偏光解析法の基礎と応用

川畑州一
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 286



(研究紹介)
多層膜を利用した真空紫外域の偏光素子開発

羽多野忠
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 294



(研究紹介)
2次元偏光解析による3次元形状計測

津留俊英,山本治美,松川裕章
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 300



(研究紹介)
偏光制御マイクロ・ナノ顕微ラマンによる結晶歪みイメージング

早澤紀彦
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 306



(研究紹介)
2次元金属ナノ構造体が示す強い局所光学活性:近接場円二色性イメージング

成島哲也,橋谷田俊,岡本裕巳
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 312


■ 論文

(論文)
レイリー型表面弾性波を用いた液相系センサーの動作特性

小川健吾,山田真也,鳥越俊彦,澤田研,岩佐達郎,杉山史一,夛田芳広,植杉克弘,福田永
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 319


■ 連載企画

(資源問題と表面科学E)
高性能磁性材料の開発による高効率モーターの実現を目指して

作田宏一
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 324


■ 談話室

(特集「偏光ツールの最前線」)
偏光色を用いた教材の開発

原田建治
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 326


■ 表面科学技術者資格認定試験例題

表面科学技術者資格認定試験例題 No. 10


■ 先端追跡

[R-537] 金ナノ粒子の融点降下
武井孝
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 329

[R-538] 反強磁性ハーフメタル
近松彰
Vol. 35, No. 6 (2014) p. 329


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新論文 No. 118

■ 編集後記

 私事だが学位を偏光解析関連で取得した。にもかかわらず,まじめに勉強するのは学生時代以来になる。それだけ偏光解析法が一般化し,汎用装置として(内部の勉強をしなくても)使用できてしまう,というところに原因があるように思う。本来,偏光解析装置は膜厚計としてばかりではなく,理論や計測技術の発達とともに多くの情報を引き出すことが可能になった。その一端を解説してくださった筆者の方々に感謝するとともに,もっと勉強しなければ,と思わされる特集だった。 
(板倉明子)

 偏光といえば,学生時代にLangmuir-Blodgett膜の面内配向を偏光赤外で調べたこと,偏光フィルターを使って空の青さを強調した写真を撮ったこと,1nm以下の非常に薄い膜の厚さが測定できることに驚いたこと,加えて,エリプソの原理を勉強しようと本を開くと式が多くてすぐに閉じてしまったことなどが思い起こされる。今回の特集は膜厚測定法の基礎から最近の新しい様々な分野への応用までわかりやすく解説されているので,学生に戻って一から学びたいと思う。お忙しい中ご執筆いただいた先生方に深く感謝いたします。
(笹川薫)


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