会誌「表面科学」

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 第35巻 第4号  2014年4月

Editor's Choice

有機半導体多結晶薄膜での粒界間の電荷移動

表面科学 第35巻 第4号 (2014) p. 209

特集テーマの関連論文

化学ドーピングによる有機EL素子の低駆動電圧化
安達 千波矢, 小山田 崇人, 松島 敏則
Vol. 28 (2007) No. 5 P 236-241

MEEM,PEEMによる有機超薄膜の観測
安福 秀幸, 上野 信雄
Vol. 23 (2002) No. 5 P 292-299

新規エネルギー分散型X線回折法を用いたエピタキシャル有機薄膜の3次元逆格子空間構造解析
石田 謙司, 堀内 俊寿, 松重 和美
Vol. 19 (1998) No. 4 P 259-264

グラファイト基板上有機エピタキシャル薄膜の界面における格子整合性
星野 聡孝, 磯田 正二, 小林 隆史
Vol. 16 (1995) No. 11 P 688-693

有機薄膜トランジスタにおける表面・界面の制御
時任静士, 熊木大介
Vol. 28 (2007) No. 5 P 242-248

イオン液体を利用した有機半導体デバイスの開発
小野新平, 坂上知, 関志朗
Vol. 34 (2013) No. 4 p. 204-209

ペンタセン超薄膜のエピタキシャル成長と光電子分光
島田 敏宏, 鈴木 維允, 大伴 真名歩, 長谷川 哲也
Vol. 30 (2009) No. 1 P 7-10

Contents


■ 巻頭言

有機半導体デバイス研究に不可欠な表面科学

石井久夫
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 177


■ 特集:有機半導体デバイスにおける構造と電子物性

(研究紹介)
有機発光デバイスにおける分子配向の効果

小簑剛,田中啓之,野村洸子,小柳貴裕,安達千波矢
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 178

[訂正] Vol. 35, No. 5 (2014) p. 280.



(研究紹介)
真空蒸着中の液体同時蒸発による有機薄膜太陽電池の結晶化と相分離構造制御

嘉治寿彦
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 184



(研究紹介)
放射光を用いた有機薄膜成長の2次元X線回折その場観察

吉本則之,渡辺剛,小金澤智之,菊池護,廣沢一郎
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 190



(研究紹介)
有機半導体のグラフォエピタキシーとキャリア輸送

池田進
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 196



(研究紹介)
軸配位型フタロシアニン系導電体の構造制御と機能創出

稲辺保
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 202



(研究紹介)
ESRによる有機半導体界面のキャリアダイナミクス解析

松井弘之,長谷川達生
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 209



(研究紹介)
有機半導体単結晶の価電子バンドの実測

中山泰生,石井久夫
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 215


■ 連載企画

(資源問題と表面科学C)
産業側から見たこれからの希少資源

中村守
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 221


■ 談話室

(海外研究体験記)
シアトルの忘れられない日々

早水裕平
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 223


■ 表面科学技術者資格認定試験例題

表面科学技術者資格認定試験例題 No. 8


■ 先端追跡

[R-533] プラズマ研究と表面科学
篠原正典
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 226

[R-534] リチウムイオン2次電池材料の表面・界面研究
白木將
Vol. 35, No. 4 (2014) p. 226


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新論文 No. 116

■ 編集後記

 今回,「有機半導体デバイスにおける構造と電子物性」という特集を企画しました。有機電子デバイスの研究が一大ジャンルとなって10年以上が経過しましたが,分子配向や結晶構造とそれらの秩序性がいかにデバイス物性に影響を与えるのかは古くて新しい問題です。今回の特集では,様々な秩序をいかに制御するか,それをどう評価するか,それらがキャリア輸送とどうかかわるのか,などについて最近の研究成果を紹介して頂きました。ここに表面科学の様々な智恵と新しい評価法を投入することで,さらに現象理解が深まることを期待しております。
(中村雅一)

 有機半導体が発見されてから60年余りが経過し,有機ELがすでに製品化され,現在,有機太陽電池についても実用化を目指した開発が盛んに行われています。このようなデバイスの実現やさらなる高効率化のためには分子配列を制御し,電子状態を理解することが不可欠です。しかしながら有機固体の分子配列や電子構造の評価は無機固体よりも多くの困難を伴います。本特集で紹介させていただきました,このような困難に対する様々なアプローチが,今後の皆様の研究に新しいアイデアをもたらすものであることを期待しております。
(坂本一之)


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