有機半導体多結晶薄膜での粒界間の電荷移動
表面科学 第35巻 第4号 (2014) p. 209 |
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■ 巻頭言
■ 特集:有機半導体デバイスにおける構造と電子物性
■ 連載企画
■ 談話室
■ 表面科学技術者資格認定試験例題
■ 先端追跡
■ FOCUS on e-JSSNT
■ 編集後記
今回,「有機半導体デバイスにおける構造と電子物性」という特集を企画しました。有機電子デバイスの研究が一大ジャンルとなって10年以上が経過しましたが,分子配向や結晶構造とそれらの秩序性がいかにデバイス物性に影響を与えるのかは古くて新しい問題です。今回の特集では,様々な秩序をいかに制御するか,それをどう評価するか,それらがキャリア輸送とどうかかわるのか,などについて最近の研究成果を紹介して頂きました。ここに表面科学の様々な智恵と新しい評価法を投入することで,さらに現象理解が深まることを期待しております。
(中村雅一)
有機半導体が発見されてから60年余りが経過し,有機ELがすでに製品化され,現在,有機太陽電池についても実用化を目指した開発が盛んに行われています。このようなデバイスの実現やさらなる高効率化のためには分子配列を制御し,電子状態を理解することが不可欠です。しかしながら有機固体の分子配列や電子構造の評価は無機固体よりも多くの困難を伴います。本特集で紹介させていただきました,このような困難に対する様々なアプローチが,今後の皆様の研究に新しいアイデアをもたらすものであることを期待しております。
(坂本一之)
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