■ 巻頭言
■ 特集:二次電池と表面科学
■ 連載企画
■ 談話室
■ 先端追跡
■ 編集後記
表面・界面の面白さの一つは,それらが物質・エネルギーの出入り口であると同時に反応場でもありうることだと思います。二次電池やキャパシターはこういった興味深い場の代表であり,本特集号では執筆者の皆様方がその魅力を伝えています。日本表面科学会会員の皆様がエネルギー関連技術に興味を持ってくださることとともに,本会が今後のエネルギー問題の解決にますます寄与することを期待いたします。
(犬飼潤治)
安全でクリーンな自然エネルギーへの回帰が叫ばれて久しいが,自然界が作り出すエネルギーは気候や気象の変化に大きく依存し,安定した供給を期待するのは難しい。せっかく作ったエネルギーを使いたいときに使うためにはエネルギー貯蔵の技術が必要であり,最もポピュラーかつ実用化が進んでいるのが二次電池,いわゆる蓄電池である。このような観点から現在の二次電池の研究がどこまで進んでいるか,表面科学とどのようにかかわっているか,について多くの読者に知ってもらおうと犬飼先生(山梨大)と企画したのが本号の特集である。「節電」や「エコ」といった言葉が氾濫している昨今において,二次電池について興味を持っていただけたら幸いである。
(近藤敏啓)
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