■ 巻頭言
■ 特集:X線回折/散乱による表面界面の解析
■ 談話室
■ 先端追跡
■ FOCUS on e-JSSNT
■ 編集後記
X線回折は,物質の結晶構造を決めるためには最善の方法です。ただし,表面界面の場合では,バルクの結晶構造解析ほどルーチン化されていないので,初めて使う人は測定や解析においてハードルが高いと感じるかもしれません。しかし,放射光施設が身近に使えるようになり,施設側のサポートも充実してきています。この特集号をご覧いただき,興味を持っていただければ幸いです。最後に,原稿執筆にご快諾いただいた先生方にはこの場を借りて深く感謝いたします。
(中村将志)
昨年の原発事故以来,「放射能」という言葉に対して日本全体が過敏になっており,「放射光」と一字違いであり,まったく別物であるにもかかわらず,「放射光」に関する風当たりは今もなお強い。これを脱却し,「放射光利用技術」が表面科学は言うに及ばず自然科学研究全体に重要なものであることを再認識してもらおうと,中村先生(千葉大)と企画したのが,本号の特集である。自然科学分野の一研究者として,日本が世界に向けて何を発信していくべきなのかをあらためて見直し,明るい未来を作って行きたいと願っている。
(近藤敏啓)
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