■ 巻頭言
■ 特集:酸化物表面のウェットプロセス
■ 研究紹介
■ 談話室
■ 先端追跡
■ FOCUS on e-JSSNT
■ 編集後記
ウェット環境下でのプロセスおよびデバイス動作において,水の役割解明は大きな関心事です。本誌2009年3月号の特集「界面水の構造と制御」では固液界面や溶質近傍での水の基本的な振る舞いに焦点をあてました。今回は,界面水の物理的・化学的な性質を巧みに利用して素材を加工し,あるいは機能させるという観点から話題を紹介いただきました。理論計算の側でも微視的理解に加えて,実験との間にある時間的・空間的階層の隔たりを埋める取り組みが進みつつあります。さらに3年後,私たちの理解はどこまで到達しているでしょうか。
(赤木和人)
規整表面というと超高真空下で作るものとされてきましたが,金属表面では電気化学的な手法で溶液中でも清浄表面がつくられてきました。絶縁性の酸化物表面でも近年超純水と走査探針顕微鏡の普及とともに,平坦で清浄な表面が湿式プロセスでもできるようになってきました。今回は,こうした新しい湿式法による清浄化と平坦化そして表面の機能化を実験とそれを支える理論面の両面から特集しました。実験面は朝倉が担当し,理論面は赤木が担当しました。この特集が皆さんのこれからの研究に役だてていただけると幸いです。
(朝倉清高)
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