■ 巻頭言
■ 特集:酸化物表面の触媒化学
■ 論文
■ 研究紹介
■ 談話室
■ 先端追跡
■ FOCUS on e-JSSNT
■ 編集後記
金属酸化物が固体触媒化学の中で果たしてきた役割は極めて大きい。
今回の特集では,酸化物自身が触媒となっているものを主として取り上げているが,
金属微粒子と共同して働く助触媒としての金属酸化物,
反応場を供給する酸化物ナノ材料,化学的・熱的に安定で微粒子の担体として湯ようなものなど
様々な利用が知られている。いずれにしても,常に気になるのがその表面のことであり,
未知の部分も多く,これからが本当に楽しみな分野と感じている。
レアアースのことがニュースになり,
これまであまり気にしてこなかったセリアのような酸化物触媒の重要性も認識されつつある。
(冨重圭一)
表面科学の対象としては,金属と比較すると酸化物は困難を伴ってきたが,
それらを克服する先駆的研究により,豊かなサイエンスが示されてきている。
更に,実用触媒,光触媒における酸化物微粒子・ナノ粒子固有の表面構造・界面の電子状態・
化学反応性についての研究の最先端を本特集で概観できるのは大変意義深いことではないだろうか。
私自身にとっても,目指す物性を示す酸化物の開発と表面・界面の制御を統合していくことが
今後ますます重要なスタンスである,ということを再認識することができた。
(佐々木岳彦)
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