主催:日本表面科学会中部支部
後援:応用物理学会東海支部、日本物理学会名古屋支部、日本真空学会東海支部
市民講座 やさしい表面科学
体と健康と表面科学
日本表面科学中部支部では、毎年、市民講座 やさしい表面科学 を開催しています。今年の市民講座のテーマは 「体と健康」です。だれにとっても自分の健康は最大の関心事。けれども、自分が本当に健康なのかどうか知ることは簡単ではありません。自分では健康だと思っていても、体が重大なトラブルを抱えているということもあります。そこで私たちは体についてさまざまな検査・計測を行い、医師の診断を仰ぎます。その計測技術で活躍しているのが表面科学です。今回の市民講座では4名の先生をお招きし、体に関連する計測技術について、様々な角度からわかりやすくお伝えしたいと考えています。また、講演に関連して実際の計測も予定されていますので、体の健康チェックにも役立つかもしれません。。
日時 2014年7月26日(土) 13:30-17:00
会場 名古屋工業大学 0211講義室 (名古屋市昭和区御器所町)
JR中央線「鶴舞」駅または地下鉄鶴舞線「鶴舞」駅下車 徒歩5~10分 2号館 0221講義室 (正門から正面に見える建物です)
http://www.nitech.ac.jp/access/index.html
定員 50名(参加費無料 定員超過などの場合はご連絡いたします。)
プログラム(講演概要)
13:30-13:40 あいさつ 村上 健司(支部長、静岡大学)
13:40-14:20 「日常生活で、人を測る」
三林 浩二 先生 (東京医科歯科大学 生体材料工学研究所)
14:20-15:00 「ヒト皮膚からのにおいと、健康、疾病」
津田 孝雄 先生 (有限会社 ピコデバイス、名古屋工業大学元教授)
15:00-15:30 皮膚ガス測定体験 ~休憩~
15:30-16:10 「健康・安全安心社会に貢献する遺伝子診断」
土谷 徹 先生 (豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所)
15:30-16:10 「光る耳でわかる血糖値」
許 ユンジョン 先生 (東京農工大学 機械システム工学科)
16:50-17:00 むすび 堀尾 吉已(副支部長、大同大学)
お申し込み方法
Webまたは電子メール、FAXで下記までお申し込みください。
「やさしい表面科学 申し込み」 と明記し、下記項目をご記入下さい。
・参加人数
・氏名
・所属(学校名、職業)
・連絡先
なお、いただいた情報は、市民講座への参加者の把握・連絡にのみ使用いたします。
締め切り 2013年7月18日(金)
お申し込み・お問い合わせ先
〒432-8011 静岡県浜松市中区城北3-5-1
静岡大学 下村 勝
TEL&FAX: 053-478-1334
E-mail: rmshimo@ipc.shizuoka.ac.jp
申込みアドレス http://www.sssj.org/jpn/activities/08/detail.php?eid=00013
「日常生活で、人を測る」 三林 浩二 先生 (東京医科歯科大学 生体材料工学研究所)
体調が悪い時に病院に行くと、医師や看護師が採血等をして体の状態を診察してくれます。しかし「自分は健康だ」と思っている人が病院に行くことはなく、「健康診断」や「人間ドック」で初めて病気がわかることも少なくありません。病気の発見や治療では、体内の成分やその濃度変化を調べることが大切で、普段の生活でも簡単・安全に、苦痛もなく、測定できることが望まれます。この講演では、糖尿病のためのコンタクトレンンズ型センサや、肝臓の機能を使った呼気センサなどを紹介し、近未来の医療について考えます。
「ヒト皮膚からのにおいと、健康、疾病」 津田 孝雄 先生 (有限会社 ピコデバイス、名古屋工業大学元教授)
ヒトのにおいは古来 健康や病気の関係がいわれてきました。肌から出てくる皮膚ガスはアセトン、アンモニア、アセトアルデヒド、エタノール、レモンの匂い、バラの香り、加齢臭などたくさんの化学物質を含んでいます。また汗には、カフェイン(コーヒーから)、乳酸(肌の潤い)、脂肪酸などがあります。皮膚ガスや汗は肌から出ますので、体調を反映します。ひと肌から出ている化学物質の知識やそれを測定する手段について、デモを交えながら、肌の化学を紹介します。
デモの内容(予定)
○発汗の観察、刺激と発汗の作動状態
○指からの皮膚ガス(アセトン・エタノール)の測定
「健康・安全安心社会に貢献する遺伝子診断」 土谷 徹 先生 (豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所)
これまで、個人が自分の遺伝子情報を知る機会は殆どなく、遺伝子解析自体も身近なものと感じることはありませんでした。近年、低価格遺伝子解析サービスが広がりつつあり、AmazonやYahooなどでも唾液から簡単に遺伝子解析依頼することが可能となってきました。今回は、遺伝子診断による健康・リスク管理の現状と未来、および自身の研究も含め理工学分野における診断・計測技術の紹介を行う予定です。
「光る耳でわかる血糖値」 許 ユンジョン 先生 (東京農工大学 機械システム工学科)
糖尿病患者さんは、血糖値をコントロールするために自分自身で1日4回以上指先を穿刺、採血して血糖値を測定する必要があります。開発した完全埋め込み型血糖値センサ素子はファイバ状になっており,注射器で皮下への埋め込みが可能です。この素子から出る蛍光強度を体外で測定することで連続的に血糖値モニタすることができます。このセンサが実用化されれば、糖尿病患者の安全性・利便性を高めることができます。
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